VTuberとして活動を始めたいと考えている人の中には、「VTuber動画の制作は難しそう」「専門的な知識や高性能な機材が必要」と不安を感じている方も多いかもしれません。
しかし最近では、無料で使えるツールやアバターのテンプレートなどが充実してきており、PCやスマホさえあれば誰でも手軽にVTuber活動を始められる環境が整ってきています。
本記事では、アバターの用意から動画投稿までのVTuber動画の制作過程を、9つのステップに分けて解説しています。
PCを使った本格的な方法と、スマホだけで始める簡単な方法の両方について解説していますので、これからVTuberを始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
VTuber動画を制作するためには、まず基本的な機材やソフトなどを準備する必要があります。
必要な機材やソフトは配信のジャンルによっても異なりますが、最低でも以下のものを揃えておきましょう。
動画編集や配信をスムーズに行うためには、ある程度のスペックを持ったミドル~ハイエンドクラスのPCが望ましいです。
CPUやGPUの性能も重要ですが、動画編集をする場合は長時間の録画が可能なストレージ容量も必要になります。
VTuberのアバターをフェイストラッキングで動かすために使用します。
ノートPCの内蔵カメラでも問題はありませんが、Webカメラであればカメラの位置が固定されないため、自由度が向上します。
音声をクリアに録音するためには、Webカメラ等の内蔵マイクではない外付けのマイクが必要です。
マイクに詳しくない場合は、接続が簡単で扱いやすいUSB接続のコンデンサーマイクがおすすめです。
3Dモデルのアバターで配信を行う際には、フルボディトラッキングのための機材が必要です。
求める水準によって価格帯が大きく変動するため、想定する配信スタイルに合ったものを選びましょう。
録画した映像を編集するためのソフトです。
まずは無料のソフトから始め、機能が物足りないと感じたら有料ソフトを試してみましょう。
VTuberとして活動する際に最も重要なのは、サムネイルの一枚絵でも視聴者を惹き付けることのできる、個性的なアバターです。
アバターには大まかに分けて2Dと3Dの二種類が存在し、それぞれに特徴があります。
Live2Dなどのツールを使用し、イラストを動かすタイプのアバターです。
軽量で扱いやすく、運用コストも低いので、一からVTuberを始める初心者の方におすすめです。
3Dでモデリングされた、立体感のあるリアルな動きの表現が可能なアバターです。
歌配信や踊ってみた動画と相性がよく、十分な予算がある方にはこちらもおすすめできます。
また、VRoid Studioを使えば3Dアバターが無料で制作できます。
アバターの入手方法には「自作」「購入」「製作依頼(外注)」の三種類が存在します。
「絵が描けない」「モデリングができない」という方でも、ココナラなどのサイトで依頼すれば、理想のアバターを用意ことができるでしょう。
自身の動きや表情をアバター(キャラクター)に反映するためには、トラッキング用の機材(Webカメラなど)とソフトが必要です。
2DであればVtube Studio、3DであればVSeeFaceが無料で使える一般的な選択肢となります。
VTuberの音声の聞きやすさは、動画の第一印象を大きく左右する要素の一つです。
どれだけアバターが魅力的でも、肝心の音声がこもっていたりノイズが多かったりすると、視聴の継続を妨げる要因になります。
音声収録用のブースで高品質なマイクを使うことが理想的ですが、比較的安価なUSB接続のコンデンサーマイクでも、工夫次第では十分な音質を得ることができます。
例えば、OBSでノイズ除去を設定したり、反響を抑えるためにPCの背面に布を敷いたり、ぬいぐるみを置いたりするだけでも、音質を改善することが可能です。
普段からマイクの位置や部屋鳴り(反響音)、生活音などに注意を払い、録音前にテストを行って音声環境を整えておけば、クリアで聞きやすい音声が得られるでしょう。
VTuber動画を制作するためには、アバターの動きと音声を一緒に記録する必要があります。
初心者の方には、多くの配信者が使用している配信・録画ツールである「OBS Studio」がおすすめです。
まずは、OBS Studioを公式サイトからインストールしておきます。
アバターの映像とマイクの音声をOBS Studioに追加出来たら、次は実際に動画を録画してみましょう。
アバターの動きや音声がしっかり表示・反映されていることを確認したら、画面右下にある「録画開始」を選択するだけで録画が始まります。
アバターを激しく動かしたり、途切れないように長く発声して、再び動きや音声がしっかり反映されるか確認した後、同じ場所にある「録画終了」を選択して録画を終了します。
録画ファイルは、デフォルト設定の場合「C:\Users\(ユーザー名)\Videos」に保存されています。
録画ファイルのファイル形式や保存先を変更したい場合は、「設定」→「出力」→「録画」から変更可能です。
録画が終了したら保存された動画を再生し、アバターの動きがカクついていないか、音声が途切れていないかなどを確認しましょう。
録画した映像は、編集ソフトを使ってカット編集やテロップの挿入、BGMの追加などの編集を行い、見やすくなるように仕上げましょう。
編集ソフトには無料と有料のものがありますが、無料ソフトのおすすめは「AviUtl」です。
AviUtlは動作が軽く、なおかつプラグインを追加することで、完全無料ながら有料ソフト並みに多彩な機能を利用することができます。
扱いは少し難しいですが、人気が高くネットに解説動画が多数存在するため、時間がかかってもいいから無料のソフトをじっくり使いたい、という方におすすめです。
また、有料ソフトでも構わない、プロ仕様の編集ソフトが欲しいという方には、「Adobe Premiere Pro」をおすすめします。
「Adobe Premiere Proは、プロの映像編集者やクリエイターに広く使われており、多機能で使いやすいUIを備えているため、ストレスなくプロレベルの編集が可能です。
YouTubeで多くの人に動画を見てもらうためには、単に動画の内容を凝ったものにするだけではなく、サムネイルを工夫することが重要になります。
どんなに内容が良くても、サムネイルで興味を惹けなければクリックされず、視聴者を集められません。
動画内容を表す文字や背景、アバターの表情などを効果的に組み合わせて、自分を知らない視聴者の気を惹けるようなサムネイルを作りましょう。
初心者には、無料で使えるデザインツールである「Canva」がおすすめです。
Canvaには豊富なテンプレートが用意されているため、画像編集の知識がなくてもプロのような仕上がりのサムネイルを作ることができます。
動画編集とサムネイル作成が完了したら、YouTubeに動画を投稿します。
以下の手順で簡単にアップロードが可能です。
YouTubeにログインし、ホーム画面右上に表示されている「+作成」をクリックして、「動画をアップロード」を選択します。
画面がYouTube Studioの「動画のアップロード」に遷移するため、「ファイルを選択」から完成した動画ファイルを選択します。
タイトル、説明、サムネイル、再生リストなど、動画の詳細を設定します。
サムネイルには先ほど用意した画像を設定してください。
次の「動画の要素」では、終了画面やカードを追加することができますが、初心者の方はひとまずスキップしても構いません。
同様に「チェック」では動画内の問題が事前にチェックされますが、問題がなければ「次に」を押して次に進みましょう。
最後に公開設定を「公開」「限定公開」「非公開」の中から設定し、必要に応じて公開のスケジュールを設定。
最後に「公開」を選択すれば、動画の投稿は完了です。
VTuber動画を作るためにはPCが必須だと思われがちですが、最近ではVTuber用のアプリも充実しており、スマホさえあればVTuberとしての活動が始められるようになってきています。
スマホに標準搭載されているカメラとマイクさえあれば、専用のアプリをダウンロードするだけでアバターの操作から録画・投稿までを一貫して行うことも可能です。
また、スマホのVTuber用アプリはPCのVTuber用ソフトより操作が直感的で扱いやすいものが多く、PCでの操作や編集に不慣れな方でも気軽にVTuberを始めることができます。
以下では、代表的なスマホ向けVTuberアプリを紹介します。
IRIAM(イリアム)は、イラスト1枚からアバターを作成してライブ配信が可能な配信アプリです。
複雑なセットアップやLive2Dモデルの事前準備は必要なく、立ち絵を1枚用意すれば簡単にLive2D形式に変換できるため、気軽にVTuber活動を始めたい方におすすめです。
REALITYは、スマホ1台で3Dアバターの作成からライブ配信までを行えるアプリです。
髪形や表情、服装、体型などに多彩なアイテムとパラメーターが存在しており、自分の好みに合った理想のアバターを直感的に作成することができます。
また、アプリ内で他の配信者やリスナーと交流するメタバース機能も備わっており、コミュニティとして活用可能です。
Custom Castは、配信アプリと連携してVTuber配信をすることのできる3Dモデル作成アプリです。
体型や表情、ポーズなどの設定が細かく、SNS投稿用のアバター画像を作る用途にも適しています。
他アプリよりアバター制作を楽しみたい人向けの要素が強いため、オリジナルキャラクターの表現に拘りたい方におすすめです。
スマホでも手軽にVTuber活動を始めることはできますが、画質や音質、動きの精度といった点では、どうしてもPCには劣ってしまいます。
特に高度な編集や複数シーンの切り替えなどはスマホでは難しく、高クオリティで自由度の高い配信、動画作成をしたい、という方にはスマホではなくPCの使用がおすすめです。
ただし、スマホを使う方法は単体で完結できるため、出先などPCがない場所でもVTuber動画の作成や配信を行うことができます。
スマホはあくまでも手軽なスタート手段と考え、VTuberが自分に合っていると感じたらPCへ移行し、以後はPCとスマホを使い分けてVTuberとして活動するのが理想的です。
VTuber動画をスムーズに作成するためには、それなりのPCスペックが必要です。
特にゲーム動画などを作成する場合は、ゲームの推奨スペックより更に余裕のある構成にする必要があります。
以下は、余裕を持ってVTuber動画を制作できるPCスペックの目安です。
特に、3Dアバターや高画質でのゲームプレイ等を行う場合は、ミドルハイ以上の上位モデルのCPUやGPUが必要になります。
反対に、2Dアバターでの収録や編集だけであれば、多少スペックを抑えた構成でも問題ありません。
快適な作業環境を整えるためにも、将来的な拡張を見据えてスペックには余裕を持たせておくことをおすすめします。
VTuber活動は、ネットで配布されている無料ツールやフリー素材を活用することで、無料で始めることも可能です。
スマホではなくPCで活動する場合でも、以下のような無料サービスを組み合わせれば、多少の制限はあるものの初期費用をかけずに始めることができます。
最近では無料のツールやアプリが充実してきており、専門的な知識や高性能な機材がなくとも、PCやスマホさえあれば誰でも手軽にVTuber動画を作れる環境が整ってきています。PCではそれなりのスペックとWebカメラ、フリーのソフトさえあれば始めることができ、スマホであればアプリをインストールするだけでアバターの作成から録画・配信までをアプリ内で完結させることもできるため、初心でもスムーズにVTuber動画を作成することが可能です。ただし、高クオリティの3Dアバターの操作や高負荷のゲーム動画には、スペックの高いPCが必要になってきます。この記事を参考に、こだわりを込めた動画を作ってVTuberデビューしましょう。
視聴者を定着させるためにソフトに期待できることとしては、初見の視聴者を配信に定着させ、常連を積み上げていくような効果です。
そのような観点からおすすめなのがCastCraftです。
大きく分けて、
の三つの機能があり、それぞれ下記のような目的があります。
機能 | 目的 |
---|---|
コメビュ | 視聴者が配信に馴染めるようなやり取りをサポート |
Screen | 視聴者とのやり取りを視覚的に楽しくする |
収益化 | 視聴者を大事にする形で収益化する |
CastCraftでは、初見と常連を一目で判別できるだけでなく、視聴者データを蓄積して視聴者全員を覚えてメモを付けることができます。
ゲーム配信中に来てくれた初見の人が雑談配信のときにまた来てくれたら、その参加実績に気づくことが簡単になり、より新しい視聴者が定着しやすくなります。
さらに、配信で行われた未読スパチャ/未読ビッツ/その他投げ銭などの重要情報をコメントビューアー上部に固定しておき、読み上げたかどうかの既読管理ができます。
CastCraftのScreen機能では、視聴者の行動に応じて画面を盛り上げる演出を盛り込むことができます。
たとえば、下記のようなエフェクトを特定のコメントや視聴者の行動に応じて画面に出現させることができます。
自由自在な文字エフェクトもつくれます。
お手持ちの画像やGIFにもアニメーションを付けてエフェクト化することができます。
また、視聴者を大事にしながら収益化を図ることができます。
上記のような機能により、CastCraftは配信者(ゲーム配信者やVtuber)が視聴者との関係を深めることを手助けします。
導入している配信者さんの事例としては、
等がいらっしゃいます。
導入されたチャンネルの総登録者数は1.6億人を超えており、これまで164万回以上の配信で使われています。
CastCraftを活用すれば、視聴者との関係をより良いものに進化させ、あなたの配信コミュニティをより濃いものにできます。
日々の配信をより楽しくするために、ぜひ導入を検討されてみてください。