OBSでは、シンプルな操作で録画ができますが、高画質で録画をする場合にはさまざまな設定をする必要があります。
本記事では、OBSで録画をするために必要な基本的な設定からシーン別に録画を最適化する方法まで詳しく解説します。
設定項目 | 推奨値 | 説明 |
---|---|---|
ビデオビットレート | 6000 kbps | 高画質で録画するためのビットレートです。 |
レート制御 | CRF | 一定の画質で録画しつつ、ファイルサイズを抑えます。 |
エンコーダ | x264 | 高品質なビデオを作るための一般的なエンコーダです。 |
音声ビットレート | 192 kbps | 音声のクリアさを保ち、ファイルサイズを小さくします。 |
基本(キャンバス)解像度 | 1920x1080 | 映像の基本となる画面の大きさです。 |
出力(スケーリング)解像度 | 1920x1080 | 録画される映像の解像度です。同じ値で品質が保てます。 |
FPS共通値 | 60fps | 1秒間に60フレームの滑らかな動画です。 |
ファイル形式 | MPEG-4(.mp4) | 互換性が高い動画フォーマットです。 |
ダウンスケールフィルター | バイリニア | 解像度を下げるときの画質低下を軽減します。 |
カラーフォーマット | NV12(8-bit,4:2:0, 2 planes) | 効率的な色の処理を可能にします。 |
色空間 | Rec.709 | 自然な色の再現を目指す標準的な設定です。 |
色範囲 | フル | よりリアルな色彩を映像に出すための設定です。 |
注意:使用しているPCのスペックや録画する内容によって、最適な設定は変わります。
OBSのメイン画面にある「設定」の各項目の概要は以下のとおりです。
設定項目 | 説明 |
---|---|
一般 | 言語の選択、テーマの変更(ダークモードなど)、起動や保存時の挙動を設定します。 |
配信 | YouTubeなどの配信サービスへ接続、ストリームキー入力、サーバー選択が行えます。 |
出力 | ビデオの録画品質、録画パスの設定、ライブ配信の品質設定が可能です。 |
音声 | デスクトップオーディオやマイクのオーディオデバイスの選択、音量の調整が行えます。 |
映像 | 基本解像度、出力解像度の設定、ダウンスケールフィルターの選択、FPS調整が可能です。 |
ホットキー | OBSの各種操作(録画開始/停止など)にショートカットキーを設定できます。 |
アクセシビリティ | インターフェースの読みやすさを向上させる設定ができます。 |
詳細設定 | 配信の遅延設定、プロセスの優先度などより詳細な設定が可能です。 |
録画したビデオファイルを保存するフォルダの場所を指定します。「参照」をクリックしてフォルダの保存先の変更ができます。
録画されるビデオファイルの形式を選択します(例:MO4、MOV、MKV)。形式によって互換性や機能が異なります。
ビデオ録画に使用するエンコーダを選択します。ソフトウェアエンコーダ(x264など)とハードウェアエンコーダ(NVENCやAMD VCEなど)があります。
録画中に使用される音声エンコーダを設定します。通常、デフォルト設定で十分ですが、より音質をクリアにしたい場合などに変更します。
録画されるビデオの解像度を変更します。例えば、元の画質を保ちつつ解像度だけを小さくすることができます。
録画ファイルのコンテナ設定(ファイルの形式やストリームの包含方法など)に関する詳細設定を行います。基本的に設定を変更する必要はありません。
一定の長さやサイズに達した時に自動的に新しいファイルを開始するよう設定します。長時間の録画を複数のファイルに分けたい場合に便利です。
録画や配信を行う際の元の画面サイズを設定します。通常は使用しているモニターの解像度に合わせます。例えば、1920x1080のモニターを使用している場合は、基本解像度も1920x1080に設定します。
実際に録画や配信で出力される映像のサイズを決めます。例えば、高解像度で録画を行うとファイルサイズが大きくなるため、配信用に解像度を下げて負荷を減らすことができます。
縮小フィルタは、基本解像度から出力解像度にダウンスケールする際の画質を決めるフィルタです。PCスペックに余裕があり、高画質な映像で録画する際は「ランチョス」がおすすめです。
FPS(フレームレート)は、1秒間に表示される画像の枚数です。高いFPSで録画すると動きがスムーズになりますが、それだけ多くのデータを扱うことになるため、パフォーマンスに影響を与えることがあります。一般的な設定は30FPSまたは60FPSです。
音声処理の基本設定を行います。サンプリングレート(音声の品質を決める数値)やチャンネル設定(ステレオやモノラル)を選択できます。
デフォルトのマイクやスピーカーといったオーディオデバイスを設定します。ここで設定されたデバイスは、OBSでのデフォルトの入力・出力として使用されます。
音声のレベルを視覚的に表示するメーターの設定を行います。ピークメーターのオプションやクリッピング(音声が大きすぎて歪むこと)を避けるための警告設定などが含まれます。
OBSの音声詳細設定では、オーディオの遅延調整、モニタリングデバイスの選択、Windowsの自動音量調整機能の無効化、低遅延バッファリングモードなどの設定が可能です。
音声関連の操作(マイクのミュート切り替えや特定のオーディオソースの切り替えなど)にホットキー(ショートカットキー)を割り当てることができます。
OBSで高画質な録画をするためには、ビットレートやエンコーダ、解像度など複数の重要な設定があります。
1080p録画では少なくとも6000kbps以上が推奨され、4K録画ではさらに高いビットレートが必要です(20000kbps以上推奨)。
高解像度または高フレームレートの録画では、ハードウェアエンコーダ(例:NVIDIA NVENC H.264)の使用がおすすめです。
解像度は、1920x1080以上がおすすめです。基本と出力の解像度を同じに設定することで画質の低下を避けられます。
フレームレートが高いほど動画は滑らかになります。滑らかな映像を録画したい場合には60fpsがおすすめです。
ゲームを録画するには以下の手順で設定を行います。
「ソース」セクションで「+」ボタンをクリックし、「ゲームキャプチャ」を選択します。
「ソースを作成/選択」ウィンドウが表示されるので、名前を入力して「OK」をクリックします。
「ゲームのキャプチャプロパティ」ウィンドウで、「モード」を「特定のウィンドウをキャプチャ」に変更します。
「ウィンドウ」で録画したいゲームを選択します。
「OK」をクリックすることで、ゲーム画面がOBSのプレビュー画面に表示されます。
ソースに作成した「ゲームキャプチャ」をクリックすることで、ゲーム画面の周りに赤枠が表示されます。
枠に8つある四角の箇所をドラックすることで、画面サイズの調整が可能です。
ウィンドウをキャプチャする場合には、画質の低下を防ぐために、OBSの基本(キャンバス)解像度をゲームウィンドウの解像度と一致させておく必要があります。
ゲームのビデオ設定やグラフィック設定などで解像度を確認し、合わせておきましょう。
ゲーム実況などで、外付けマイクを使用する場合は、「音声」設定で、マイクが正しく設定されているか確認しておきましょう。
OBS画面にある「録画開始」をクリックして録画を開始します。
スペックの低いPCで録画をする場合には、設定を調整し、PCへの負荷を下げることが重要です。
基本(キャンバス)解像度と出力(スケーリング)解像度を下げます。例えば、1920x1080の代わりに1280x720に設定することで、PCへの負荷を減らすことができます。
ビデオビットレートを下げることでCPUへの負荷を減少できます。例えば、1080p録画の推奨ビットレート6000kbpsから3000-4000kbpsに下げます。画質は落ちますが、スムーズな録画が可能になります。
ハードウェアエンコーダ(例:NVENCまたはAMD VCE)の使用することで、CPUの負担が軽減され、GPUがエンコーディングを担当します。ソフトウェアエンコーダー(x264)よりもパフォーマンスが向上します。
フレームレートを30fpsまたはそれ以下に設定します。1秒あたりのフレーム数が減少し、エンコーダの負荷が軽減されます。
録画したファイルの保存先は、「設定」をクリックし、「出力」を選択、「録画」タブの「録画ファイルのパス」で確認できます。
「参照」をクリックすることで、保存先の変更が可能です。
OBSで録画したMKVファイルをMP4ファイルに変換する際には、「再多重化」を使用します。
OBS画面上部にあるメニューバーから「ファイル」を選択し、「録画の再多重化」を選択します。
「録画の再多重化」ウィンドウが開いたら、OBS録画の下にある「…」をクリックして、変換したいファイルを選択します。
「再多重化」をクリックし、変換を実行します。
再多重化が完了すると、以下のようなウィンドウが表示されます。
録画の保存先を開き、正しく変換されていることを確認します。
OBSの「詳細設定」の「録画」セクションにある「自動的にmp4に再多重化する(mkvとして録画)」にチェックを入れることで、mkvの録画ファイルを自動的にmp4に変換することも可能です。
OBSの設定メニューから「録画を分割」オプションを有効にすることで、録画ファイルを自動的に分割できます。
活用することで、長時間の録画も管理がしやすく、編集などが楽になります。
OBSの録画がカクつくのは、設定ミスかPCのスペック不足の可能性が高いです。解像度とフレームレート、エンコーダ設定を見直し、カクつきが改善するか確認してみましょう。
PCへの負荷を減らすために、不要なアプリを閉じておくことも有効的です。
OBSの設定を見直してもカクつく場合には、PCをより高性能なものにすることを検討しましょう。
OBSでLive配信をする際は、ビットレートとFPSの設定が重要です。
ビットレートが高いほど画質が向上し、高いFPSは映像を滑らかにします。
また、安定した配信にはインターネット回線も重要です。高速で安定したインターネット回線ほど快適な配信が可能になります。
今回は、OBSの録画設定について基本的な設定やおすすめの設定などを解説しました。OBSでの録画は最適な設定をすることで品質を大きく上げられます。正しく設定して高品質な録画を目指していきましょう。
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大きく分けて、
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