OBSで配信する際に、画質を向上させる方法として縮小フィルタの設定が挙げられます。
配信の画質をOBSの設定で向上させるとPCに負荷がかかることから、配信が落ちてしまうことも少なくありません。
本記事では、OBSで配信する際に画質を向上させられる縮小フィルタについて詳しく解説します。
Vtuberやゲーム配信など、高画質が望ましいとされる配信は多々あります。
PCのスペックやグラフィックボードの設定など、高画質にできる設定方法は多々ありますが、配信に出力する画質を向上させる設定は多くありません。
OBSで配信をおこなう際は、見落としがちな設定として縮小フィルタが挙げられます。
縮小フィルタにこだわることで、PCへの負荷を低減させつつ高画質な配信が可能です。
本記事で解説する縮小フィルタの設定方法や、画質がどのように変化するのかを参考にし、ぜひ自分の配信に活用してみてください。
OBSの配信で画質が悪い方は、縮小フィルタの前に次の3つの設定を見直してみましょう。
そもそも配信の画質が悪い場合は、上記3つのいずれかが原因である可能性が高いため、それぞれ確認してみてください。
まずは出力解像度とフレームレートの設定を見直しましょう。
YouTubeで配信する場合を想定すると、次の設定がおすすめです。
原則として、基本(キャンパス)解像度と出力(スケーリング)解像度が同じであることが望ましいです。
また、同じであれば縮小フィルタは必要なく高画質な配信を高画質なまま配信画面に映し出せます。
FPS共通値がフレームレートを指しており、OBSでは60fpsが最大であるため初期設定の30fpsになっている方は60fpsに変更しましょう。
フレームレートは配信するメディアというよりも、配信するコンテンツごとに決めることがおすすめです。
ゲーム配信では映像が常に変動するため、フレームレートが高いほうがおすすめですが、雑談配信のようなとくに画面に激しい動きがない場合は30fpsでも問題ありません。
フレームレートを下げることで、PCへの負荷を低減できるメリットがあります。
解像度とは、画面の中にどれだけのドット数があるのかで決まるため、多ければ多いほど高画質になり高負荷がかかるものと認識しておきましょう。1,920×1,080であれば、横に1,920ドットが縦1,080ドット分並んでいる状態で映像を出力しているといえます。
フレームレートとは、1秒間に映し出す映像の出力回数を表しているため、30fpsなら1秒間に30枚の静止画で映像が作られているとされ、60fpsなら60枚の静止画で映像が映し出されるといえます。パラパラ漫画を制作する際に動作を細かく分けて枚数が多ければ多いほどなめらかな動きに見える現象と同じ原理です。
ビットレートは、配信するメディアによっておすすめの設定が異なります。
YouTubeなら最大9,000kbpsに対応していますが、Twitchは6,000kbpsまでです。
9,000kbpsを推奨する方が多いですが、PCのスペックや同時に起動しているアプリケーション数、発熱などにより、おすすめできる方とできない方がいます。
そのため、まずは9,000kbpsで配信して画面を確認しましょう。
画面がカクついていたり配信が途切れていたりする場合は、6,000kbpsに下げてみてください。
ビットレート6,000kbps設定で安定したPCスペック例
上記スペックに満たない場合は、高画質なゲームを配信する際にビットレートを6,000kbpsまで下げることがおすすめです。
エンコーダ設定の中には、ビットレート以外にも設定を確認すべき項目がいくつかあります。
1つ目は「映像エンコーダ」設定です。
OBSのデフォルトの設定はCPUによるエンコーダである「x264」となっているので、GPUによるエンコーダに切り替えましょう。
続いて、ビットレートの上にある項目の「レート制御」は必ず「CBR」にしましょう。
CBRはビットレートを固定するものであるため、常に6,000kbpsで映像を出力します。
VBRにすると可変ビットレートになるので映像が乱れやすくなりますが、急に映像が激しくなりやすい格闘ゲームの配信などにおすすめです。
ここからは、OBSの縮小フィルタについて次の項目別に解説します。
それぞれ確認して、縮小フィルタを使いこなしましょう。
縮小フィルタとは、縮小した画面の画質を高く保つために必要な処理となります。
たとえば、1,920×1,080の基本解像度を1,280×720に出力するとした場合、本来のドット数が圧縮表示されてしまうため、画質が乱れてしまいます。
乱れた画質を高く保つために、縮小フィルタが必要になると認識しておきましょう。
ただし、縮小フィルタをかけても元の縮小していない状態より画質は低下します。
スケールフィルタと縮小フィルタは、基本的に同じ処理です。
しかし、縮小フィルタは配信画面全体に影響を与えるものであり、スケールフィルタは追加しているソースごとにかけられるものとなります。
そのため、ソースに追加画像のみを拡大及び縮小した際はスケールフィルタで処理することがおすすめです。
以上のことから、「縮小フィルタは配信メディアやPCスペックに合わせて適用させるもの」で、スケールフィルタは「ソースごとに適用させるもの」といえます。
OBSの縮小フィルタには種類があり、それぞれの特徴に基づいて処理が異なります。
ここでは、縮小フィルタの種類ごとに特徴とどのように変化するのかを解説するので、参考にしてみてください。
ランチョスは、ぼやけにくく高画質なまま縮小されやすいフィルタです。
しかし、縮小フィルターの中では最もPCへの負荷がかかるため、PCスペックが低い場合は配信落ちやカクつく可能性もあります。
バイキュービックは、ランチョス設定で負荷がかかり過ぎる方におすすめの縮小フィルタです。
ランチョスよりもPCへの負荷が低く、画質はランチョスよりも粗く仕上がります。
エリアは、ランチョスやバイキュービックよりもPCへの負荷は少ないものの、画質の粗さが少し目立つフィルタです。
PCスペックが低い方におすすめの設定といえ、高画質なゲーム配信をする際におすすめです。
バイリニアは、縮小フィルタの中で最もPCへの負荷が低く、最も画質が低い状態で出力される縮小フィルタです。
最も低いというものの、スケールなしと比較しても大きく異なるわけでもありません。
今回は1,980×1,080を1,280x720に縮小しているため、そこまで大きな縮小ではないことも影響していますが、PCのスペックや配信の品質に合わせて縮小フィルタを活用してみてください。
すべて比較すると地面に描かれている線に少し影響が出ていることがわかります。
最後にOBSの縮小フィルタを設定する方法として、次のように解説します。
自分の配信やPCスペックに合わせて縮小フィルタやスケールフィルタを活用しましょう。
映像全体に縮小フィルタを設定する方法は、次のとおりです。
各ステップの手順に沿って設定してみてください。
OBSを起動して左上のファイルから「設定」をクリックして設定画面を表示させましょう。
設定画面の左側にある「映像」タブをクリックして、出力解像度を任意のサイズに変更してください。
出力解像度の下にある縮小フィルタから、任意のものを選択すれば完了です。
設定画面を閉じる前に必ず「適用」をクリックしてください。
映像全体ではなく、ソースごとにスケールフィルタを設定する方法も確認しましょう。
ワイプとして自分を映したりほかの画面を映したりする際、拡大及び縮小する場合にスケールフィルタが役立ちます。
スケールフィルタの設定方法は、ソース内で適用させたいものを右クリックしてスケールフィルタから任意のフィルタを選ぶのみです。
縮小フィルタやスケールフィルタを使用して、高画質な配信を視聴者に届けましょう。
今回は、OBSの縮小フィルタについて解説しました。
縮小フィルタは配信の映像全体の出力解像度を下げた場合でも、画質を綺麗に見せるために必要な処理です。
縮小フィルタをかけることで、画質の低下を防ぎつつPCに負担の少ない配信をおこなうことができます。
また、ソース内にあるものであればスケールフィルタをかけることで縮小フィルタと同様の効果が個別に期待できるため、ぜひ活用しましょう。
OBSの縮小フィルタを活用して、高画質な配信を心がけてみてください。
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大きく分けて、
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