【サービス公開】YouTube Liveをハックして、視聴者が盛り上げたくなるライブ配信をつくる。

最終更新 2019-07-24
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こんにちは、CastCraft運営の中川です。

今回の記事の内容は、おおまかに

  • 理想のライブ配信について
  • 配信者にとって難しい問題「視聴者情報」と「新規の馴染みにくさ」
  • 大変で面倒ことを機械で仕組み化
  • CastCraftはどういうふうに使えるか 

という構成です。

人を元気にしてくれる「盛り上げたくなる配信」づくり

僕たちの会社のミッションは「人を元気にする」ということなので、サービスを設計する上でも「どうすれば元気が出る配信づくりを手助けできるか」ということを徹底的に考えました。

基本的にはライブ配信はすごく元気になれる仕組みだと思うんです。好きな対象に共通点がある人達が、同じ場所に集まっているわけですから。

しかしその中でも、特にどういった配信が際立って元気をあたえてくれるかを考えてみると、視聴者の目線で「関わりたくなる」「盛り上げたくなる」要素が強いかどうかが重要な鍵になるという結論に至りました。

視聴者が自発的にそのコミュニティに貢献できている、いわゆる共創的な状態を実現できているかどうか、ということです。

難しい問題2つ:「バラバラに増え続ける視聴者情報」と「内輪感」

つくりたい配信の大まかなゴールが設定できたところで、その達成に必要な要素と、ぶち当たるであろう障害について目を向けてみます。

盛り上げたくなるような配信を作る上で欠かせない要素の一つ目が、関わってくれた人・盛り上げてくれた人のことを ちゃんと記憶する ということだと考えています。
視聴者にとっては継続的に入り浸るチャンネルを選ぶ上で、自分のことをちゃんと認識してくれているコミュニティを選びたくなるのは自然なことです。
しかし問題は、コミュニティが大きくなればなるほど 視聴者ひとりひとりについて覚えることが難しくなっていく ということです。

また、もう一つの要素として、新しい人が定着しやすい環境を整えるということも必要になってきます。
継続的にコミュニティを発展させる上で、新しい風を取り込み続けるのは重要なことです。
その点でどうしてもぶち当たってしまう壁は 新規の視聴者の、内輪への入りづらさ です。
常連視聴者が配信を盛り上げてくれるのはとてもポジティブなことですが、そうすることで逆に新しい人に入りづらさを与えてしまっては元も子もありません。

バラバラに増えていく視聴者情報を全員分覚えておく部分と、内輪への入りづらさ。このあたりが難しい問題でした。

理想の状態

理想の形としては、

  • ちゃんと全員のことが覚えられて
  • 初見さんや、配信でコメントを1~2回しかしていない人など「まだ慣れていなさそうな人」のことを発見し馴染むようにケアできて
  • それぞれの視聴者の特徴というかキャラというか役割づけがやんわりとできている

状態です。  

言い換えると、コミュニティに属している人それぞれを大事にしながら、新しく来た人たちを丁寧にケアして取り込んでいくということです。  

では、これができたら、本当に「盛り上げたくなる配信」が作れるのでしょうか。  

トークの苦手な共同創業者のゲーム配信

共同創業者の松下は、ものすごく開発力のあるエンジニアで、とても尊敬している人物なのですが、自他共に認める口下手でトークの苦手な人物です。 一見すると配信に向いているようには思えません

それでも、上記のような理想の状態を実現できるようなルール運用をしてゲーム配信を続けた結果、毎日チャット欄が盛り上がる自発性を持ったコミュニティを作り上げることができました。少し前までは松下が配信者になることなんて信じられませんでしたが、いまでは視聴者にとって喜ばれる配信ができている充実感がこちらにもひしひしと伝わってきます。

しかし、理想の状態をつくるためには自分でそれぞれの視聴者に関するメモを作るなどの地道な努力の徹底が必要なようでした。

また、彼のチャンネル登録者数は1,000人以下で同時視聴者数は毎日数十人くらいですが、 これがもっと大きくなってくると、その状態をキープするのはどんどん大変になってしまうでしょう

テクノロジーを使って、効果的な実践

この部分の大変さを解決するために、CastCraft「 視聴者を覚える機能 」をスタートしました。

CastCraftでデータを貯めておくと、それぞれの視聴者が何回配信に来てくれたことがあるか、以前の配信ではどんなコメントをしてくれたか、自分はその人に対してどういう印象を持ったかなどの情報がその人ごとに記録できます。
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また、配信中にコメントビューアーとして立ち上げておくと、配信ごとにそれぞれの視聴者が何回コメントしてくれたか、その中で初見は誰かというのが一目瞭然となり、ケアしたほうがいい人のことがすぐに判別できます。

これらによって、

  • すべての人の貢献や特徴を覚える
  • まだちゃんと馴染んでいないひとの発見
  • 視聴者がどんなに増えてもそれを実現する

という、本来なら難しい行動が、最小限の努力で仕組み化できます。

コメント数の増加

今年の3月半ばあたりから数十人の配信者の方にCastCraftの初期バージョンを導入いただいて、そのうち4割くらいの配信者さんが今でもほぼ毎回の配信でCastCraftを使ってくれています。コメントデータは19万件くらい貯まりました。

良かったのは、導入後こまめに起動してくれたチャンネルにて コメント数の増加傾向 が見られたことです。(週ベースで計算)

視聴者さんを無作為にピックアップしてコメント数を定点観測してみると、最初に定着して、その後活性化するという理想の動きをしてくれているようでした。
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あなたのチャンネルでも「盛り上げたくなる配信」を

まだまだ改善の余地はたくさんありますが、 いままで招待制だったCastCraftを、先週こっそりと一般公開しました。

ありがたいことに、あまりプロモーションを打っていないのにもかかわらず、 ゲーム配信者やVTuberの方々 に続々とサインアップいただいており、サービスをより良くしていくために理想の状態が作れています。

CastCraftは発展途上のサービスですので、配信コミュニティのみなさんのフィードバックをもとに改善していきたいと思っています。

ご関心のある配信者の方、配信をサポートされている方は、設定方法をこちらに書いておりますので、配信で使っているPCからぜひ試してみてください。


使い方:
https://castcraft.live/tutorial/  


以上、ライブ配信における新しいスタイルと、僕たちのサービスについてのご紹介でした。
今後ともCastCraftをよろしくお願いいたします。

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