OBS配信で叫び声が消えるときの対処法!おすすめプラグインも解説

最終更新 2025-03-04
OBSで叫び声が消える時の対処法

目次

OBS Studioで叫び声が消える3つの原因

FPSやホラーゲームなどのゲーム実況では、つい叫び声をあげてしまう方も多いと思いますが、OBS Studioで配信していると叫び声が消えてしまうことがあります。
この問題には、ノイズ抑制やノイズゲートなどのOBS Studioの設定、マイクの問題、外部ツールの音声処理の影響など、大きく分けて3つの原因が存在します。

本記事では、OBS Studioの設定やマイク、外部ツールの設定の調整方法について解説し、叫び声をしっかり配信に乗せるための方法を紹介します。
画像も交えて初心者の方にも分かりやすいように解説していますので、叫び声を配信に乗せることができずに困っているという方は、ぜひ最後までご覧ください。

OBS Studioの設定で叫び声が消えるときの対処法

ノイズ抑制フィルタが原因の場合

OBS Studioには「ノイズ抑制フィルタ」というフィルタが存在し、「RNNoise」と「Speex」の二種類のフィルタを設定することで、環境音やホワイトノイズを低減することが可能です。
ただし、このノイズ抑制フィルタはノイズとして認識された音声を自動的に除去してしまうため、設定次第では高音域の叫び声がノイズとして認識され、意図せずカットされてしまう場合があります。
ノイズ抑制フィルタに叫び声が消されないようにする設定への変更手順は、以下の通りです。

手順1:マイクを選択

まずはOBS Studioを起動し、画面中央の「音量ミキサー」内のマイク(音声入力キャプチャ)の「︙」を選択。
画像1-マイクを選択

表示されるメニューの中から「フィルタ」を選択します。
画像2-フィルタを選択

手順2:フィルタを追加

「マイクのフィルタ」ウィンドウが表示されるため、左下の「+」を選択し、「ノイズ抑制」を追加してください。
ただし、既に「音声フィルタ」の中にノイズ抑制が存在している場合は、追加する必要はありません。
画像3-ノイズ抑制を追加

手順3:フィルタを選択

ノイズ抑制フィルタが追加されたら、「方法」から「RNNoise(高品質、CPU使用率高め)」を選択します。
RNNoiseは単体でもしっかりノイズを抑制することができますが、他のフィルタと併用していると叫び声を消してしまう場合があります。
そのため、ここで不要なフィルタを適用していないか確認してから、叫び声が消されてしまわないかテストしてください。
画像4-RNNoiseを選択

それでも叫び声が掻き消されてしまう場合は、方法を「Speex(CPU使用率低め、低品質)」に変更します。
同時に「抑制レベル」を手動で調節しながら何度かテストし、ノイズを抑制しつつ叫び声が消されない設定に調節しましょう。
画像5-Speexに変更

ノイズゲートフィルタが原因の場合

ノイズゲートは、一定以下の音量をカットする機能を持つフィルタで、読み取る音声の大きさが閾値を下回るとマイクをミュートにします。
主に衣擦れの音などの小さい音を消すための設定であり、ノイズ抑制フィルタに比べると原因である可能性は低いですが、他のフィルタと併用している場合は叫び声を消してしまう場合があります。
原因がどのフィルタにあるか分からない場合は、ノイズゲートフィルタをオフにしてから一つずつ確認すると良いでしょう。

また、それぞれの設定値の役割は以下の通りです。
画像6-ノイズゲートフィルタの設定

閉鎖しきい値(Lower Threshold)

ミュートを開始する基準になる音量の設定です。
おすすめ設定:-40dB~-30dB

開放しきい値(Upper Threshold)

ミュートを解除する基準となる音量の設定です。 おすすめ設定:-30dB~-20dB

動作開始時間

音量が開放しきい値に達した後、ミュートを解除するまでの猶予時間の設定です。
おすすめ設定:10ms~30ms

保持時間

動作開始時間の後、ミュートの解除を保持し続ける時間の設定です。
おすすめ設定:100ms~400ms

解除時間

音量が閉鎖しきい値を下回った後、ミュートを開始するまでの猶予時間の設定です。
おすすめ設定:100ms~300ms

OBSのフィルターの順番について徹底解説!正しい順番でプロの音質に

OBS Studioにおすすめのノイズ抑制フィルタ

OBS Studioに標準搭載されているノイズ抑制フィルタでも十分にノイズを抑制することができますが、さらに高品質なノイズ抑制フィルタを使用したい場合は、外部VSTプラグインである「ReaPlugs VST」の使用をおすすめします。
ReaPlugs VSTでは、ノイズ抑制機能の程度をより細かく制御することができるため、叫び声がノイズとして認識されて消されてしまうのを防ぐことができ、なおかつ無料で利用できるため初心者の方でも気軽に導入することが可能です。

ReaPlugs VSTの導入方法

まずはReaPlugs VSTの公式サイトにアクセスし、自分の環境に合わせたビット数の「ReaPlugs VST v2.3」をダウンロードします。
画像7-ReaPlugsをダウンロード

次に、ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。
インストールするプラグインを選択する画面が表示されるため、不要な場合は「ReaFir」以外のチェックを外してください。
画像8-プラグインを選択

その後、インストールするフォルダを選択し、そのままインストールを完了します。
画像9-フォルダを選択

ReaPlugs VSTの使い方

まずはOBS Studioを起動し、画面中央の「音量ミキサー」内のマイク(音声入力キャプチャ)の「︙」を選択。
画像10-マイクを選択

表示されるメニューの中から「フィルタ」を選択します。
画像11-フィルタを選択

「マイクのフィルタ」ウィンドウが表示されるため、左下の「+」を選択し、「VST 2.x プラグイン」を追加してください。
画像12-プラグインを追加

その後、画面右側の「VST 2.x プラグイン」からreafir_standaloneを選択し、「プラグインインターフェイスを開く」を選択します。
画像13-プラグインインターフェイスを開く

プラグインインターフェイスが開くため、左上の「Mode」から「Subtract」を選択し、右側に表示される「Automatically build noise profile(enable during noise)」にチェックを入れます。
この状態で5~10秒ほど無音のまま周囲の音声を録音し、環境ノイズのプロファイルを作成した後、チェックを外して録音を終了してください。
画像14-Subtractを選択

これで録音した環境音がノイズとして認識され、自動的に抑制されるようになります。

注意)環境音の録音は、マイクの音量設定を調整した後に行うようにしてください。録音後にマイクの音量を上げた場合、プラグインで抑制される環境音以外のノイズが収音されてしまい、フィルタの効果が十分に発揮されなくなってしまいます。

マイクの問題で叫び声が消えるときの対処法

単一指向性マイクを使用している場合

単一指向性マイクを使用している場合、マイクの収音範囲外に顔を向けたり体を動かした状態で言葉を発したりすると、マイクが十分に音を拾うことができず、結果的に叫び声が消えてしまう場合があります。
特にアクションゲームやホラーゲームなどで興奮したり驚いたときに発生しやすい問題のため、マイクと自分の位置関係に十分注意し、あまり体や頭を動かし過ぎないようにするだけでも問題を解決することができるでしょう。

ヘッドセットを使用している場合

ヘッドセットに付属しているマイクを使用している場合、気付かないうちにマイクの線がねじれて後ろを向いてしまっていたり、口元と距離が大きく開いてしまったりすることがあり、同様に叫び声が消えてしまう場合があります。
こちらも同様に、あまり大きく動かないように気をつけてマイクの位置がズレないようにすることも重要ですが、ヘッドセットの場合は近すぎてノイズカットされてしまう場合もあるため、定期的に位置をチェックすると良いでしょう。

外部ツールの問題で叫び声が消えるときの対処法

原因になりやすい外部ツール:Discord

問題が外部ツールにある場合、それぞれのツールによって対処法が異なり、ツール同士の相性によって問題が発生することもあるため、使用しているツールのヘルプやフォーラムを確認する必要があります。
特に多くの配信者が使用しているDiscordの場合、ノイズ抑制機能(Krisp)や入力感度の自動調整機能がONになっており、急な叫び声や高音域の音声がカットされてしまっている可能性があるため、それらの設定を調整しましょう。

Discordでマイク音声を高音質にする方法

手順1:マイク設定の確認

まずはDiscordを開き、画面左下の「設定」アイコンを選択して設定画面を開きます。
画像15-設定画面を開く

その後、画面左側に表示されているメニューから「音声・ビデオ」を選択。
「入力デバイス」に正しいデバイスが選択されているか確認し、「入力音声」をノイズが発生しない程度の音量に調節します。
画像16-入力デバイスを確認

手順2:入力感度の調整

次に、「入力感度」から「入力感度を自動調節する」をオフに設定して、入力感度を手動で調節します。
自分のタイピングなどの音量を確認し、環境音や物音を抑えつつ声だけを拾える入力感度になるように設定しましょう。
画像17-入力感度を調整

手順3:その他の設定の調節

また、この他にもマイク音声の音質にかかわる設定はありますが、これらの設定はそれぞれの環境、部屋の広さや家具の配置などによっても適切な設定が変化するため、一概にこの設定にすれば音質が向上する、とは言い切れません。
それぞれの設定のオンオフを切り替えながら音声をチェックしつつ、OBS Studioと併用する際にはそちらのフィルターも調整し、自分の環境にあった設定を見つけましょう。
また、マイクの反響が気になってしまう場合は、壁から離れた位置にマイクを置く、机に布を敷いたりマイクの後ろ側にぬいぐるみを置く、などの対策だけでもマイクの反響を抑えることができる場合があります。
画像18-その他の設定の調節

番外編:OBS Studio配信で叫びたいときのおすすめ設定

コンプレッサーフィルタ

OBS Studioのコンプレッサーを使用すると、音声のダイナミックレンジ(最大音量と最小音量の幅)を自動的に調節し、叫び声をあげた際に音量が急激に大きくなって音割れしてしまう問題を防ぐことができます。
このコンプレッサーフィルタとノイズ抑制フィルタを併用することで、環境音やホワイトノイズなどのノイズを防ぎつつ全体の音量を均一化し、配信の音声を聞きやすくすることが可能です。
ただし、これらのフィルターはそれぞれの設定だけではなく、フィルターが音声に適用される順番によっても、マイク音声が籠ったり声が消えてしまうトラブルが発生してしまうことがあるため、注意が必要です。
詳しくは下記の記事をご覧ください。

【OBS Studio】コンプレッサーのおすすめ設定やトラブルの対処法を解説!

VSTプラグインの導入

本記事で紹介した「ReaPlugs VST(reafir)」以外にも、OBS Studioで使用可能なVSTプラグインは数多く存在し、それらのプラグインを併用することで叫び声を上げた時に音を消えにくくすることができます。
例えば、イコライザーであれば低音・中音・高音をそれぞれ調整して叫び声を聞き取りやすく調節できる他、ボイスチェンジャーを使えば叫び声が消えやすい声質の方でも消えにくくなります。
今回紹介したプラグインの導入方法は、ノイズ抑制を行うreafir以外にも様々なプラグインを一括で導入することができるため、気になった方はぜひreafir以外の音声プラグインを試してみてください。

OBS Studioで叫び声が消えるときは設定を見直そう!

OBS Studioで叫び声が消えてしまう原因は、大きく分けてノイズ抑制フィルタやノイズゲートフィルタの誤設定、マイクの配置ミス、外部ツールの影響の三つが考えられます。初心者の方ではそのうちのどれが叫び声が消えてしまう原因か分からず困ってしまうかもしれませんが、それぞれの機能のオンオフを繰り返しながら一つずつチェックしていくことで、原因を割り出すことが可能です。当記事で解説した方法を参考に、OBS Studioを利用した配信中に叫び声が消えてしまう原因を見つけ出し、しっかりと叫び声が配信に乗るように設定を見直せば、視聴者により鮮明な叫び声などのリアクションを届けることができるようになるでしょう。

OBSでのYouTube/Twitch配信におすすめのツール

配信内ので視聴者のコミュニティと向き合うことで、配信をより良いものにできます。
視聴者と向き合うために最もおすすめな配信ツールがCastCraftです。

CastCraftの機能を一部ご紹介します。

配信中のコメント管理ダッシュボード

  • 視聴者ごとの情報をためて、視聴者全員を覚えられる
  • 初見や常連を一目で判断できる
  • スパチャ・ビッツ等を読み上げたかどうか管理できる

CRM候補1

画面演出の「Screen」

  • 視聴者の特定のコメント・投げ銭に応じたエフェクトを画面に出せる
  • コメントを画面に横流しできる
  • 設定した画像やGIFで自由に画面演出が作れる

文字スタンプ

このような機能により、配信者が視聴者との関係を深めることができます。

CastCraftのダウンロードページ(利用無料)

CastCraftを利用する配信者さんの声

ぺこPさん

『こんなに便利なツールは他に無いので、配信者のみんなは1回騙されたと思って使ってみてほしい!!!』

MeeChanneLさん

『導入していたおかげでアンチの対策に非常に役立ちました。いつも本当に色々と助けられている機能があり、感謝しております。』

九条林檎さん

『知り合いの配信者が遊びに来てくれた時も見逃しにくいので、大変助かっています。』

ゆっきん【博多弁猫Vtuber】さん

『CastCraft様にはどれだけお世話になっているかわかりません!配信生活をもっと楽しいものにしてくださってありがとうございます。』

日々の配信をより良く

CastCraftが導入されているチャンネルの総登録者数は1.6億人を超えており、これまで164万回以上の配信で使われています。
日々の配信にCastCraftを導入して、より楽しい配信コミュニティを作っていきましょう。

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