OBS Studioのアプリケーション音声キャプチャを使用することで、選択した特定の音のみを配信に取り込むことができます。
しかし、アプリケーション音声キャプチャを使用した際に、「音が出ない」や「ノイズが入る」などの不具合に悩んでいる方も少なくありません。
本記事では、アプリケーション音声キャプチャの使い方やトラブルの対処法を詳しく解説します。
バージョン28.0で実装された新機能「アプリケーション音声キャプチャ」は、指定したアプリケーションから特定の音声のみを配信する場合に非常に役立つ機能です。
たとえば、ゲーム配信でアプリケーション音声キャプチャを使用することで、背景音楽や通知音といった不要な音声を排除し、ゲームの音声のみをクリアに配信することが可能になります。
アプリケーション音声キャプチャは、ソース内の「+」ボタンで簡単に追加できます。
アプリケーション音声キャプチャのメリットは、配信する音声を細かくコントロールできる点にあります。
たとえば、複数人でゲーム配信をする際に、自分以外の声を除外し、ゲームの音と自分の声のみを配信に乗せることができます。
また、通知音や着信音など、意図せず発生してしまう音声も配信から除外が可能です。
ベータ版として実装された新機能のため、「選んだ音声が配信に上手く入らない」や「音声が途切れる」など不具合も多く報告されています。
しかし、これらの問題は設定や操作方法を見直し、正確に行うことで改善されることがほとんどです。正しく設定して使いこなせば、非常に便利な機能になります。
2. 新しいソースに名前を付けるダイアログボックスが表示されます。好みの名前を入力し、「OK」をクリックします。
3. 配信に乗せたい音声をウィンドウから選びます。
4. 「OK」をクリックして完了します。
5. ソースセクションに「アプリケーション音声キャプチャ」が新しく追加されます。
アプリケーション音声キャプチャを使用する際には、デスクトップ音声を無効にしなければ音声が重複して入るようになってしまいます。
デスクトップ音声は、設定から無効、または音声ミキサー内でミュートにできます。
2. 左側のメニューから「音声」を選択します。
3. グローバル音声デバイスにある「デスクトップ音声」を「無効」に変更します。
4. 「適用」をクリックし、設定を保存します。
2. デスクトップ音声のスライダー横にあるスピーカーアイコンをクリックします。
3. スピーカーアイコンが赤くなり、音が配信に含まれなくなります。
アプリケーション音声キャプチャをソース内に複数追加することで、2つ以上の特定の音だけを配信に乗せることができます。
たとえば、ゲーム配信をしながら、ゲーム音と友人の声を配信に乗せたいけど、棒読みちゃんの音声は配信から除外したい場合です。
このようなケースの場合には、ソースにアプリケーション音声キャプチャを2つ追加します。
はじめに、ウィンドウに追加したいゲームの音声を選択します。
もう一度ソースパネルの「+」ボタンから「アプリケーション音声キャプチャ」を選択し、今度は通話アプリ(例えばDiscord)を選択します。
ソース内に2つのアプリケーション音声キャプチャが表示され、選んだ音だけを配信できるようになります。
同じ名前が並んでわかりにくいときは、アプリケーション音声キャプチャを選択した後に「F2」キーを押すことで名前の変更が可能です。
次の音はアプリケーション音声キャプチャでは選択できない音です。
上記の音は「デスクトップ音声」として認識されている場合が多く、デスクトップ音声を無効にしている場合は配信に乗せられません。
アプリケーション音声キャプチャでは選択できない音でも、「キャプチャーボードを使用している場合」と「ブラウザを追加している場合」には、以下の手順で、配信に音を乗せられます。
メイン画面「ソース」の下にある「+」アイコンをクリックし、「映像キャプチャデバイス」を追加します。既に追加してある場合は、ダブルクリックして映像キャプチャデバイスのプロパティを開いてください。
プロパティから音声出力モードを探して、「音声のみをキャプチャ」を選択します。
「OK」をクリックすると設定は完了です。キャプチャーボードからの音声が配信に直接流れるようになります。
ソースの「ブラウザ」をダブルクリックして設定を開きます。
「OBSで音声を制御する」を探し、チェックを入れて設定を「ON」にします。
「OK」をクリックすることで設定が完了し、ブラウザからの音声が配信に含まれるようになります。
メディアソースを使用してBGMをループ再生する場合、メディアソースの音声が直接OBSを通じて配信されるため、上記の方法で特定の音声を配信に含めることは不可能です。
どうしてもBGMを流したい場合には、BGMを長時間録音してファイルを作成し、それをYouTubeなどにアップロードします。
その後、ブラウザソースとしてそのYouTubeページをOBSに追加して再生することで、BGMを配信に流すことが可能です。
ゲーム配信動画を後から編集したいときに便利なのが、音声を別トラックとして録画しておく使い方です。
OBSの「設定」メニューから「出力」を選択し、「録画」タブに移動します。
「音声トラック」の設定で、録画に含めたいトラックを選択します。アプリケーション音声キャプチャを別トラックに設定するため、複数のトラックを有効にします。
音声ミキサー右側の3点リーダーをクリックして「オーディオの詳細プロパティ」を開きます。
それぞれを異なるトラックに割り当てます。例えば、ゲーム音をトラック1、マイク音をトラック2、友人の声をトラック3に設定することができます。
別トラックで録画された音声は、編集時に個別に操作できるため、ある特定の音声を調整したい場合や消去したい場合に編集しやすくなります。
音声を別トラックに保存するには、アプリケーション音声キャプチャだけでなく、音声トラックの設定も必要になるので注意しましょう。
アプリケーション音声キャプチャを複数設定することで、それぞれの音量を個別に調整できます。
たとえば、ゲーム音を聴きやすくするために大きくして、友人の声を小さく、棒読みちゃんの声はさらに小さくしたいときなどに便利な機能です。
個別に音量を変えたい場合は、音声ミキサーの下にあるスライダーを操作して調整しましょう。
それぞれの音量を個別に調整することで、配信中の音声バランスを細かくコントロールでき、視聴者に聴きやすい音声を提供できるようになります。
OBS Studioのソースに追加されているゲーム音を出している音声の「オーディオ詳細プロパティ」を変更することでゲーム音を自分だけに聞こえるようにできます。
以下の手順で変更してみましょう。
OBSのメイン画面で、ゲーム音の音声ミキサーの横にある3点リーダーをクリックします。
表示されたドロップダウンリストから「詳細オーディオプロパティ」を選択します。
ゲーム音声の「音声モニタリング」オプションで「モニターのみ(出力はミュート)」を選択します。
選択した音声は配信には含まれず、配信者のみが聞くことができるようになります。また、アプリケーション音声キャプチャを活用してゲーム音以外を出力する方法もあります。
OBS Studioの出力設定からヘッドセットやイヤホン、既存のデバイスが出力されているか確認してみましょう。
画面右下にある「設定」をクリックします。
「音声」タブを選択して、出力デバイスの設定を確認します。
「グローバル音声デバイス」のセクションで、使用しているデバイス(例えば、ヘッドセット、イヤホンなど)が適切に設定されているか確認します。
出力設定が正しくてもゲーム音が聞こえない場合は、OBSやPCを再起動してみましょう。 新しいオーディオデバイスを接続した後に問題が発生することがあるので、再起動することでデバイスが正しく認識されるようになります。
配信に自分の声を入れないようにするには、マイク音声を無効にする、または使用中のマイクをミュートにすることで可能です。
マイク音声が無効化され、配信に含まれなくなります。
メイン画面から「音声ミキサー」セクションのマイク音声の横にあるミュートボタン(スピーカーアイコン)をクリックします。
マイクの音声が一時的にミュートされ、配信に含まれなくなります。
友人とゲーム配信をする際に、友人&自分の声を入れたくない場合は、アプリケーション音声キャプチャでゲーム音声のみを出力し、ほかの音声はすべて無効にすることで配信に声を入れないようにできます。
今回は、OBS Studioのアプリケーション音声キャプチャの使い方やトラブルの対処法について解説しました。アプリケーション音声キャプチャは上手に活用できれば、配信に特定の音声だけを入れられる便利な新機能です。設定方法や使い方をマスターして配信のクオリティをより向上させていきましょう。
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大きく分けて、
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